東京事務所長日記 令和3.9.16(明合古墳群)

登録日:2021年9月16日

~東京事務所長です~

 

 

 津市にはいくつか古墳があります。

その中で、安濃地域にある明合古墳群は、眺めるだけでなく、その上に登れて体感できるため、近所の子どもたちや市民にとって身近な古墳群となっています。

 

明合古墳群は、昭和24年に当時の津高等学校地歴部が古墳見学をしたときに、発見したもので、その後考古学者の調査を経て、昭和271011日に国指定史跡に指定されました。

 

この明合古墳群は、安濃川右岸の経峰から派生する標高40メートルの台地上に位置しています。

その形は、主墳が二段築成の方墳で、南北の両辺に造り出しが付き、その特異な形状から「双方中方墳(そうほうちゅうほうふん)」とも呼ばれています。(方墳は上から見て四角い古墳です。なお、丸いのは円墳)

 

また、外部施設として墳頂部と一段目テラスに円筒埴輪列、墳丘の斜面には葺石(ふきいし)が確認され、周囲には濠(ほり)が巡っています。

遺物として円筒埴輪・盾形埴輪・蓋形(きぬがさがた)埴輪・家形埴輪・須恵器器台(すえききだい)等が見つかっています。

 これら遺物の一部は、安濃郷土資料館で見ることができます。

 

 

主墳の周囲には計画的に配置された、方形陪塚(ばいちょう)5基があり、明合古墳群が形成されたのは、見つかっている遺物から5世紀前半~6世紀初めと推定されます。(陪塚は、主墳に埋葬された人の近親者や従者の墓とも副葬品が納められたものとも言われている小さな古墳です)

 

 

明合古墳群の主墳は、5世紀前半における安濃川流域最大の首長墳で、以後、三重県下でこのような規模・形態の古墳が築造されていないということを考えると、三重県の古墳文化を考える上で、極めて注目される古墳群となっています。

 

 

歴史好き、あるいは古墳好きの方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

また、ここは桜の名所でもあります。歴史に興味のない方も、木々に囲まれた古墳を気軽に楽しんでください。

 

なお、11年前の古い動画ですが、明合古墳を紹介した行政情報番組が残っています。

アナログで撮影されたものなので、画質は悪いですが、「説明、難しかったよ」という方は、こちらの動画もご覧ください。(動画の最後に地図が出てきますが、郷土資料館は令和元年にサンヒルズ安濃へ移転しています)

 

 

 

  

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