東京事務所長日記　令和4.3.14（トラベルミステリー）

～東京事務所長です～

先日、ミステリー作家の西村京太郎氏の訃報が入ってきました。

西村さんのトラベルミステリーは中学生の頃から読んでいましたのでとても残念です。

西村さんは、新しい列車が登場すると、すぐにその列車をテーマにした作品を出されていたので、いつもそのパワーに圧倒されていました。

西村さんのトラベルミステリーの醍醐味は、時刻表などを使ったトリックはもちろんのこと、まだ行ったことのない場所へ旅行に行った気分になれることと、地元が舞台になっている時には、その情景をありありと思い浮かべることができたり、懐かしい故郷へ思いをはせることができることです。

西村さんの作品は、ドラマ化されることも多く、津市もいくつかの作品に登場しています。

特に2011年に放送された、沢口靖子さん主演の「鉄道捜査官12　伊勢鉄道 引き返せない単線列車からの脱出トリック」は、津市と松阪市が舞台で、津市にある北畠神社の絵馬が重要なアイテムとなっています。

このロケには津市も関わっていて、当時その担当だった私の以前の上司が、人が足りなくてエキストラとしても出た、と言っていたので、再放送された際に録画して見ましたら、本当にその上司が出ていて（それも若干若い）、思わず笑ってしまいました。

今、久しぶりに西村さんの作品を読んでいるところです。昨年刊行された本で、近鉄特急と伊勢が舞台になっていて、描写の正確さ、新たな説もからめた細かい歴史の取り上げ方などに改めて驚かされています。

もう新作が読めないのは残念ですが、西村さんのトラベルミステリーは気軽に読める作品です。次回の旅のお供にいかがでしょうか。

そして、「鉄道捜査官12」の再放送がありましたら、ぜひご覧ください。

「鉄道捜査官12」の舞台になった北畠神社境内と隣接する北畠氏館跡庭園