東京事務所長日記 令和4.6.1(外郎売《ういろううり》)

登録日:2022年6月1日

~東京事務所長です~

 

「拙者親方と申すは、ご存知の方もござりましょうが、お江戸をたって二十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて青物町を上りにおいでなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門、ただ今は剃髪いたして圓斎と名乗りまする。」

これは、歌舞伎十八番のうち「外郎売」に出てくる口上の一節です。

 

お芝居やアナウンスをされたことがある方は一度はこれで発声練習をされたことがあると思います。

この後には、早口言葉がこれでもか、と出てきます。

私も練習したことがありますが、どうしても「書写山の社僧正」がうまく言えませんでした。

 

さて、この口上は、昔、唐の国の外郎という人が喉によく効き、体もすっきりしてよく口も回るという薬を日本にもたらし、それを「ういろう」という名で売っている薬売りの口上なのですが、そこに出てくるお店が実際にあると教えてもらい、ずっと気になっていました。

そして、ついに先日、行ってきました。

 

旧東海道沿いにあるお店は、口上の「八方が八つ棟、おもてが三つ棟、玉堂造」そのままの、本当にお城のような立派な建物です。

 お店の前には「らんかんばしちょう」と書かれた石柱もありました。

 

長い年月受け継がれたお芝居に出てくるお店が残っているのはうれしいですね(建て替えられていたとしても)。

久しぶりに「外郎売」に挑戦しようと思います。

「菊 栗 菊 栗 三菊栗 合わせて菊 栗 六菊栗」

 

  

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