東京事務所長日記 令和4.8.19(大人になって読み返す名作)

登録日:2022年8月19日

~東京事務所長です~

 

先日、「田端文士村記念館」へ行ってきました。

東京都・田端は芥川龍之介、室生犀星、菊池寛、田河水泡、小林秀雄など多くの文化人が住んでいたところで、この記念館では彼ら文士や芸術家たちの作品や原稿などが展示されています。

ちょうど「作家・芥川龍之介と共に歩んだ家族の物語」展が開催されていて、よく見かける写真のイメージとは違う、よく笑い、よくしゃべる芥川龍之介の姿が紹介されていました。

 

私は、芥川作品は教科書に出てくるもの以外はあまり読んでいませんでしたので、これを機会に文庫を買ってきました。

「羅生門」は、学生時代に読んだ時には、老婆が死体から髪の毛を盗むというショッキングなシーンの印象が強く、そのイメージだけが残っていました。しかし、今、改めて読み返すと、冒頭の羅生門の描写は目の前にありありとその風景が浮かんできますし、主人公が今の言葉で言うところの闇落ちしていく姿が見事に描かれています。

これが文豪の力か、と今さらながら打ちのめされています。

 

そういえば、高校時代、友人にすすめられた太宰治の「斜陽」を読んで理解不能だったため、それ以降太宰は敬遠していたのですが、映画化の話を聞いて10年ほど前、「人間失格」を読んだら、ひどく共感してしまったことを思い出しました。

 

若い時に読んだ名作を大人になって読み返すと新たな発見があります。

「教科書で読んだしな」とわかった気でいる名作の数々。時間があったら読み返してみようかなと思っています。

 

  

このページに対するアンケートにお答えください

このページは見つけやすかったですか?
このページの内容はわかりやすかったですか?
このページの内容は参考になりましたか?

このページに関するお問い合わせ先

政策財務部 東京事務所
電話番号:03-6672-6868
ファクス:03-6673-4143