人権だより 平成24年3月16日発行(音声読み上げ) 人権だより

登録日:2016年2月25日

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人権だより

 市では、一人一人の人権が尊重される明るく住みよい社会の実現を願って、まず「人権が尊重される津市をつくる条例」を制定し、「人権尊重都市」を宣言しました。その後、人権施策を総合的に推進するため、「津市人権施策基本方針」や「津市人権施策推進計画」を作成しました。
 現在、その推進計画に基づき、各課においてそれぞれの事業を展開しています。しかし、人権施策推進計画に基づいて、事業を展開実施してきているとしても、職員一人一人が職務内容に応じたきめ細かな人権感覚を身につけて職務に当たっていなければ、人に優しい、人権尊重の視点に立った事業が実施できないのは明らかです。そのことから、職員個々の人権意識の高さがおのずと問題になってきます。そのため、職員の研修体制の充実に努めています。
 具体的には、人権の基礎を学ぶという観点で、新規採用職員へ人権研修を実施しています。さらに、職員人権問題研修会等の開催や、国や県などが主催する人権講座などへの職員の派遣を通じて、職員の人権意識の高揚を図っています。また、広報津において、人権啓発コラム「シリーズ人権」の中で、さまざまな部署の職員が人権に関する体験談や想いを執筆しています。このことにより、あらためて人権問題を自分のこととして捉え、人権について問い直すきっかけにしています。
 その他、市の全課長級職員を津市人権施策推進員に任命することにより、推進員が中心となって、各課におけるそれぞれの人権に関する問題を明らかにして、問題解決に向け、積極的に取り組むことができるようにしています。
 このように、一人一人の人権が尊重される津市を目指し、まず職員自ら人権感覚の醸成に努めることにより、住民、事業者の皆さんと協働しながら、人権感覚にあふれた各種事業を展開していきたいと思っています。

コラム 人と人との関わりの中で

 私の周りには、「人権」は自分とかけ離れたところに存在するものだと考えている人が少なくありません。しかし、「人権」は日常の人と人との関わりの中にあり、決して自分と無関係なものではないと私は思います。そして、「人権を大切にする」ということを簡単に言うと、自分の隣にいる人や目の前にいる人をどう大切にしていくかということではないでしょうか。
 家族や地域、職場など、人と人との関わりの中で暮らしている私たちが、常に他の人の存在を意識し、周りの人の尊厳を考え、優しく思いやりを持って接することができれば、だれもが安心できる関係をつくることになると思います。そうした安心できる関係をつくるためにも、私はまず周りの人の言葉を丁寧に聴くということを大切にしています。
 言葉は、豊かな人間関係を築くための重要なコミュニケーションの手段です。東日本大震災後の避難所では、小学生たちが一緒に暮らす高齢者の肩たたきや炊事、配膳などを手伝いながら、笑顔で話しかける様子が放映されていました。その子どもたちの一つ一つの言葉が、避難所内の人たちの温かいつながりをつくっていったのだと思います。そして何かをしてもらうだけではなく、自分たちも何か人の役に立ちたいという子どもたちの気持ちも伝わったと思います。
 一方、コミュニケーション力の欠如や人間関係の希薄化などにより、自己中心的な生き方が広がっていたり、地域社会の中で最低限守られなければならない基本的なルールが守られていなかったりという状況があります。また、言葉の暴力といわれるように、何気ない言葉によって深く傷ついたり、人間関係が悪くなったりもしています。
 それぞれの思いや願いをもって生きている私たち。相手を否定することから始まるのではなく、その人の思いを受けとめること、その人を知ることから、お互いのことを分かり合える心地よい人間関係、つながりをつくっていきたいものです。


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