「広報津」平成26年3月16日/第198号(音声読み上げ) 歴史散歩

登録日:2016年2月26日

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歴史散歩(94)

香良洲神社のシャシャンボ

 昨年3月29日から31日にかけて、市指定無形民俗文化財の香良洲お木曳き行事が行われました。あれから1年が経ち、4月に新しい本殿が造られる香良洲神社の奥には、「シャシャンボ(シャシャンポ)」の木があります。
 シャシャンボは、ツツジ科スノキ属の常緑小高木で、別名「シャセンボ」ともいい、この地方の方言では、「ワクラ」「ワクラバ」などと呼ばれています。関東南部以西の本州、四国、九州、沖縄や台湾、中国、インドシナなどに分布していて、日本では、沿岸地域の痩せた山や乾燥した場所にも、よく耐えて生育しています。
 シャシャンボは庭木によく使われる木で、7月ごろ、白色のつぼ状の花が下向きに咲き、果実は秋に小さい黒紫色に熟して甘酸っぱくなり、おいしく食べることができます。同属のブルーベリー類と同じくアントシアニンを多く含みます。
 スノキ属の植物は小柄なものが多い中、境内にある10本余りのシャシャンボのうち1本は、幹周り116cm、高さが15メートル50cmもあり、県内でも例を見ない立派な樹木に生育しています。シャシャンボは、大きくなる前に腐っていくことが多いのですが、この木は、腐って空洞になっている部分もなく、健康に育っています。
 この木はこれまで「三重の巨樹・古木」(三重県緑化推進協会発行)などの資料に挙げられておらず、今回本殿を新しくする時に、新たに発見されました。人が普段立ち入ることのなかった場所だったために、ここまで育ったのかもしれません。香良洲地域ではこの他にも、雲ず川堤防道路を香海中学校方面に向かうと運動場側に、幹周り215cmの「ロブスターユーカリ」という珍しい木が見られます。
 春の陽気の中で、香良洲神社や香良洲歴史資料館をはじめ、シャシャンボやロブスターユーカリ、香良洲公園などの自然を楽しみながら、香良洲地域を散策してみてはいかがでしょうか。



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