登録日:2016年2月25日
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問い合わせ 農林水産政策課 電話番号229-3172 ファクス229-3168
ねえねえ、シロモチくん。最近、市内で荒れている農地を見かけることがあるけど、どうしてかな。
それは農業をする人が高齢になったり、農業を受け継ぐ人がいなかったりして、農業をやめてしまうことが多くなってきたからなんだ。平成22(2010)年の農林業センサスによると、津市内で1年以上荒れたままの農地は829ヘクタールもあって、香良洲地域の面積の2倍以上にもなるんだよ。
えー、そんなに広い面積の農地が使われていないんだ!その人たちの代わりに農地を引き受けてくれる人はいないの?
もちろん、地域の農地を引き受けて頑張っている「担い手農家」もいるんだけど、農地とその周りを全て担い手農家だけで管理することは難しいんだ。それに、個人で農地を守っているだけでは作物はできないんだよ。
どういうこと?
例えば、お米を作る場合、たくさんの水を使うから、川から水を引いてくる水路や、川が近くになかったら水をためておく池が必要になるんだ。農地だけでなく、周りの水路や池と一緒にきちんと維持管理することで、おいしい作物ができるんだよ。
そうなんだ。農地を守るには、周りの環境も守らないといけないんだね。じゃあ、このまま農地が荒れたり、なくなったりすると、どうなるの?おいしい作物がなくなるの?
おいしい作物がなくなるだけじゃないよ。農地や周辺の自然は、作物を育んでくれるだけじゃなくて、みんなの生活にも大切な役割を果たしてくれているんだけど、そういう役割も失われてしまうんだ。
大切な役割ってどんなこと?
例えば、あぜに囲まれた田んぼや耕された畑には、雨水を一時的にためて、洪水の発生を防ぐ役割があって、低地に市街地が広がっている津市にとってはとても大切な役割なんだ。そして、雨水は水路や土の中へ染みこんでからゆっくりと川に戻るから、川の水量を安定させる役割もあるんだよ。他にも土砂崩れを防いだり、鳥や虫、魚なんかの生き物のすみかになったり、農村の美しい景色や文化を創ったり、みんなの生活を守るいろんな役割があるんだ。
ふーん。農地を守るってことは市民の暮らしを守るってことなんだね。じゃあ、津市はどんな取り組みをしているの。
「農地維持支払」という国の新しい制度を活用して、地域の人たちがみんなで農地や水路、農道の草刈りや簡単な修理をしたりする活動をずっと続けていけるように支援しているんだよ。
そうなんだ。それは、農家の人たちだけがするの?
もちろん農家の人たちだけですることもできるし、自治会やPTAとか農業をしていない人が一緒になって取り組むこともできるんだよ。今、市内ではいろんな人たちが集まる94の地域の組織が農地維持支払制度の支援を受けて活動に取り組んでいるんだ。
支援を受けるには、どうすればいいの?
地域のみんなで話し合うための組織をつくって、草刈りや水路の掃除とかを計画的に続けていくことが必要なんだよ。
どれくらい支援が受けられるの?
例えば、田んぼなら10アール当たり年3,000円、畑なら10アール当たり年2,000円の支援が受けられて、活動に必要な資材を買ったり、参加者へ日当を払ったり、それぞれの地域に合った取り組みに活用できるんだよ。
そうなんだ。この制度をたくさんの人に活用してもらって、農地を守る活動がどんどん広がっていくといいね。
津市ではこれからも、みんなの農地が将来ずっと残っていくように、農地を守る地域活動への支援を続けていくよ。
農地を守る地域の取り組みが農地の荒れを防いで、みんなの暮らしを守るってことが良くわかったよ。これからも農地を守っていくことについて考えていかないとね。
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