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美杉地域は、津市の中でも一番少子高齢化が進んでいる地域です。美杉小学校では、さまざまな角度から人権教育に取り組んでおり、その一つに美杉を守り、支えてきてくださっている地域の皆さんとの交流を大切にしています。
美杉小学校では、地域のお年寄りから昔の遊びを学んだり、交流を図ったりすることを通して、高齢者の豊かな経験や生き方を学ぶことを人権教育のねらいの一つとしています。
毎年、1年生・2年生は、竹原老人クラブの皆さんと、竹馬遊びや自転車のリム転がし、折り紙などの昔の遊びを通して交流を深めています。「よう来てくれたな」「ちょっと見やん間に大きなったな」と声を掛けてくださいます。子どもの顔を見ることや成長を喜んでくださる皆さんの笑顔が、子どもたちにはとても心地よく感じるひとときです。
実際に子どもたちが昔の遊びを行うと、お年寄りのようには上手くいきません。子どもたちは、「おじいさんやおばあさんたちは、すごいなあ」という声を上げます。「もうちょっと上の方を持って」とか「ゆっくりでいいよ」といったアドバイスをもらい、子どもたちは次第にうまくなっていきます。
お年寄りからは、「子どもの声が元気の薬やわ」「子どもは宝やでな」「次、いつ来るんや」と声を掛けていただいています。お年寄りの優しさや心遣いにふれ、より親密に関わりが持てるようになってきました。お年寄りと子どもとの心が、深くつながっていきました。
美杉で育つ子どもたちは、誰もがそう言います。この取り組みは、保護者や地域の人々に参加いただく人権集会で発表し、自分たちが感じた周りの人々の優しさなどを発信しています。地域の皆さんからも「毎年、この発表を楽しみにしています。学年を追うごとに成長する子どもの姿を見るのが楽しみです」という声が寄せられています。
お年寄りとの交流から子どもたちは、この美杉の地で育ったことを誇りに思い、精一杯生きています。また、この取り組みから「人と人とがつながることの心地よさ、温かさ」を実感しています。
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