保険料の納付義務者は世帯主です。世帯主が国民健康保険(国保)に加入していない場合でも、世帯の誰かが国保に加入していれば、その世帯主が納付義務者になります。
保険料は、医療分保険料、後期高齢者支援分保険料と介護分保険料の合計額により算出します。
なお、医療分保険料、後期高齢者支援分保険料は加入者全員にかかり、介護分保険料は世帯に介護保険の第2号被保険者(40歳以上65歳未満の人)がいる場合にかかります。
保険料 =1.医療分保険料+2.後期高齢者支援分保険料+3.介護分保険料
各保険料とも、所得に応じて計算する所得割額と、人数に応じて計算する被保険者均等割額と、世帯にかかる世帯別平等割額の合計額により算出します。
1.医療分保険料 | = |
所得割額 |
+ |
被保険者均等割額 |
+ |
世帯別平等割額 |
---|---|---|---|---|---|---|
2.後期高齢者 支援分保険料 |
= |
所得割額 |
+ |
被保険者均等割額 |
+ |
世帯別平等割額 |
3.介護分保険料 | = |
所得割額 |
+ |
被保険者均等割額 |
+ |
世帯別平等割額 |
注:インターネット上の保険料計算サイトの中には、計算結果が誤っている場合がありますので、ご注意ください。
所得割額 = 基準総所得金額 × 所得割料率
基準総所得金額とは、総所得金額等から市民税の基礎控除額を差し引いた額です。
保険料の所得割額を算出する際の総所得金額等とは、地方税法第314条の2第1項に規定する総所得金額(利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、総合課税の短期譲渡所得、総合課税の長期譲渡所得(2分の1後)、一時所得(2分の1後)、雑所得)及び山林所得並びに他の所得と区分して計算される所得の金額(上場株式等に係る配当所得等の金額、土地等に係る事業所得等の金額、長期譲渡所得の金額(特別控除適用後)、短期譲渡所得の金額(特別控除適用後)、一般株式等に係る譲渡所得の金額、上場株式等に係る譲渡所得等の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、特例適用利子等の額、特例適用配当等の額、条約適用利子等の額、条約適用配当等の額)の合計額です。
注:分離課税の退職所得は含みません。
詳しくは、津市国民健康保険条例第11条などをご覧ください。
令和3年度から税制改正に伴い、市民税の基礎控除額が変更になります。
(参考)基礎控除額
合計所得金額 | 基礎控除額 | |
改正前 | 改正後 (令和3年度~) |
|
2,400万円以下 | 33万円 | 43万円 |
2,400万円超2,450万円以下 | 29万円 | |
2,450万円超2,500万円以下 | 15万円 | |
2,500万円超 | 適用なし |
なお、総所得金額等が基礎控除額以下の場合は0円とします。世帯の保険料を算出する際は、加入者全員について算出し、世帯で合算した額となります。
世帯主A |
= |
70歳、前年中の収入は厚生年金200万円 |
妻B |
= |
60歳、前年中の収入は給与収入103万円 |
a (医療分)所得割額
世帯主Aの基準総所得金額
(200万円 - 110万円) - 43万円 =47万円
注:太字の公的年金の所得は、税法上の公的年金等に係る雑所得の計算方法により求めます。
65歳以上の人と未満の人ではその求め方が異なります。
妻Bの基準総所得金額
(103万円 - 55万円) - 43万円 =5万円
注:太字の給与所得額は、税法上の給与所得の計算方法により求めます。
医療分所得割額 → (47万円 + 5万円) × 8.0% =4万1,600円
b (医療分)被保険者均等割額
2万9,100円 × 2人分 = 5万8,200円
c (医療分)世帯別平等割額
1世帯につき2万1,600円
1. 医療分保険料 → a + b + c =12万1,400円(10円未満切捨て)
d (後期高齢者支援分)所得割額
世帯主Aの基準総所得金額 47万円
妻Bの基準総所得金額 5万円
(医療分所得割額で算出した額と同一です)
後期高齢者支援分所得割額 → (47万円 + 5万円) × 2.9% =1万5,080円
e (後期高齢者支援分)被保険者均等割額
1万500円 × 2人分 =2万1,000円
f (後期高齢者支援分)世帯別平等割額
1世帯につき7,600円
2. 後期高齢者支援分保険料 → d + e + f =4万3,680円(10円未満切捨て)
g (介護分)所得割額
妻Bの基準総所得金額 5万円(医療分所得割額で算出した額と同一です)
介護分所得割額 → 5万円 × 2.9% = 1,450円
h (介護分)被保険者均等割額 1万2,500円 × 1人分 = 1万2,500円
i (介護分)世帯別平等割額
1世帯につき6,000円
3. 介護分保険料 → g + h + i =1万9,950円(10円未満切捨て)
令和6年度 | |
---|---|
医療分 | 65万円 |
後期高齢者支援分 | 24万円 |
介護分 | 17万円 |
合計 | 106万円 |
保険料は4月から翌年3月までの加入月数に応じて計算します。
(注)月の末日に職場の健康保険の資格を取得した場合は、その末日の属する月分は計算しません。この場合、職場の健康保険の保険料がかかります。
介護分保険料は介護保険第2号被保険者の資格が発生した日の属する月分から資格を喪失した日の属する前月までの月分がかかります。
75歳になると、その誕生日に国保から後期高齢者医療制度に移行するため、国保の資格は喪失します。75歳になる人の保険料は、75歳の誕生日の月の前月まで月割りで賦課されます。このときの保険料の納付は以下のとおりとなります。
75歳で国保の資格を喪失しても、その世帯に国保の資格がある人がいる場合
75歳の誕生日の前月までの保険料を、9期に振り分けて月額保険料を算出します。世帯の異動や所得の変更などによる保険料の更正がなければ、その世帯の月額保険料は、75歳になった月以降も変わりません。特定同一世帯の減額に該当する場合、該当する月の翌月に減額の通知を送付します。
75歳で国保の資格を喪失すると、その世帯に国保の資格がある人がいなくなる場合
75歳の誕生日の前月までの保険料を、7月から国保の資格を喪失する月の前月までの月で振り分けて算出します。ただし、年度の途中で国保に加入された人は、世帯の国保の資格がある月の範囲で振り分けます。
普通徴収 |
期別 |
第1期 |
第2期 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
第9期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
納期限 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
1月 |
2月 |
3月 |
|
特別徴収 |
徴収月 |
4月 |
6月 |
8月 |
10月 |
12月 |
2月 |
保険料は、特別徴収(年金天引き)で納付する人を除き、毎年4月から翌年3月までの1年分を、7月(第1期)から翌年3月(第9期)までの年9回の納期で納付していただきます。 各期の納期限は、各月の末日(12月は25日)ですが、末日が土曜・日曜日、および国民の祝日にあたる場合は、翌営業日が納期限となります。
次のア~ウのすべての条件にあてはまる人は、年金から保険料を差し引いて納めていただくことになります。
世帯主が、社会保険や共済組合などの被用者保険の被保険者である場合や、後期高齢者医療制度の被保険者である場合は該当しません。
例えば、夫婦2人世帯で、世帯主が74歳以上の場合(例:夫(世帯主)76歳、妻73歳)、妻の保険料は特別徴収の対象とならず、従来どおり世帯主である夫は、お届けいただいている口座振替等の方法により妻の保険料を納めていただくことになります。ただし、この場合も、夫は後期高齢者医療制度の保険料が自分の年金から特別徴収となることがあります。
また、夫婦2人世帯で、世帯主が65歳以上74歳未満の場合(例:夫(世帯主)73歳、妻76歳)、夫の保険料は特別徴収の対象となります。妻は別途、後期高齢者医療制度の保険料が自分の年金から特別徴収となることがあります。
一定の要件満たす場合とは、国保の保険料と介護保険料の1回あたりの合計徴収額が年金の1回あたりの支給額の2分の1を超えない場合です。
注:2分の1を超えると国保の保険料は特別徴収となりませんが、介護保険料は特別徴収となることがあります。
65歳未満の国保の被保険者がいる場合は該当しません。
新たに特別徴収により保険料を納める人は、7月に国民健康保険料納入通知書が届きますので、7月・8月・9月は今までどおり普通徴収の方法により納め、10月以降は特別徴収により納めることになりますのでご確認ください。
なお、今後も特別徴収により保険料を納める人は、年度の前半(4月・6月・8月)は、前年度の保険料額をもとに仮徴収し、年度の後半(10月・12月・翌年2月)は、年間の保険料額から4月・6月・8月に納付する額を差し引いた残りの額を3回に分けて本徴収します。
申し出により、特別徴収から普通徴収(口座振替)に変更することが可能です。その場合、特別徴収を開始する月の3カ月前までに申出書の提出が必要です。
申し出の際には、マイナンバーカード等の本人確認できるものと、納入通知書または国保の記号番号がわかるものを持参してください。ただし、新規に口座振替を依頼する場合は、津市市税等口座振替依頼書の依頼者保管用の写し(事前に金融機関で口座振替手続きが必要)も併せて持参してください。
所得の合算額が一定額以下の世帯は、医療分、後期高齢者支援分および介護分の被保険者均等割額と世帯別平等割額の合算額について軽減します。
注:所得割額は軽減となりません
軽減の判定は、前年中の所得により行いますので、必ず所得の申告をしてください。
軽減割合 |
被保険者世帯にかかる所得合算額 |
---|---|
7割 |
43万円 +10万円×(給与所得者等の数-1) |
5割 |
43万円+29万5千円×被保険者数 +10万円×(給与所得者等の数-1) |
2割 |
43万円+54万5千円×被保険者数 +10万円×(給与所得者等の数-1) |
注:給与所得者等の数とは、給与所得を有する者(給与等の収入金額が55万円を超える者)の数及び公的年金等に係る所得を有する者(年齢65歳未満の者にあっては当該公的年金等の収入金額が60万円を超える者、年齢65歳以上の者にあっては当該公的年金等の収入金額が125万円を超える者で、給与所得を有する者を除く。)の数の合計数。
令和4年度から、世帯に未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日以前である方)の被保険者がいる場合、当該被保険者に係る均等割額の5割を減額します。保険料の軽減がされている世帯では軽減後の均等割額の5割を減額します。
出産したまたは出産予定の被保険者に係る産前産後期間相当分の所得割額および均等割額を、届け出により免除します。
産前産後期間減額措置リーフレット(PDF/595KB)
令和5年11月1日以降に出産したまたは今後出産する予定の国民健康保険被保険者
注:妊娠85日(4ヵ月)以上の出産が対象(死産・流産・早産・人口妊娠中絶の場合も含みます。)
対象者の減額期間相当分の所得割額および均等割額を年額から減額
単胎妊娠の方:出産日(出産予定日)の属する月の前月から4ヵ月間
多胎妊娠の方:出産日(出産予定日)の属する月の3ヵ月前から6ヵ月間
注:令和5年度は上記減額期間のうち、令和6年1月以降の期間のみ減額対象となります。
出産後または出産予定日の6ヵ月前から届け出ができます(令和6年1月4日受付開始)。
旧被扶養者・・・社会保険や共済組合などの被用者保険の被保険者本人が、後期高齢者医療制度に移行したことにより、国保加入した65歳以上の人。
減免申請により減額(免除)します。
特定同一世帯所属者・・・国保被保険者から後期高齢者医療制度へ移行し、移行時の世帯主と継続して同一世帯に属する人。
注:医療分と後期高齢者支援分の平等割額が対象であり、介護分の平等割は減額になりません。
注:軽減対象者も減額の対象になります。
65歳未満の人(退職日時点)で「倒産、解雇などによる離職(特定受給資格者)」や「雇い止めなどによる離職(特定理由離職者)」をした人は、届出により保険料を軽減します。
雇用保険受給資格者証の離職理由コードが次の場合
注:上記離職理由の場合でも、「特例受給資格者」や「高年齢受給資格者」の人は軽減対象となりません。
保険料は、前年の所得などにより算定されますが、そのうち、前年の給与所得をその100分の30とみなして保険料を算出し、負担の軽減を行います。
離職した日の翌日の属する月から翌年度末までの期間。
(例:令和5年9月30日離職の場合、令和5年10月から令和7年3月末日まで)
保険料は、国保加入者が医療機関等で受診するときの療養の給付や保険給付に充てられる貴重な財源となります。保険料は自分のため、加入者みんなのためにも納期限内に必ず納めましょう。
保険料を滞納すると督促を行います。それでも納めないと医療費が全額負担となり、保険給付の全部または一部を差し止めます。保険料の納付に困った場合は、必ずご相談ください。
また、保険料の納付は、安心・確実・便利な口座振替の利用をお奨めします。新たに口座振替を希望する人は、津市内保険料取扱金融機関または郵便局の窓口へ、通帳および通帳印と、納入通知書(または国保の記号番号がわかるもの)をご持参の上、お申し込みください。申し込みをした月の翌月末の納期分の保険料から口座振替を開始します。
平成22年度より、国民健康保険料はコンビニエンスストアでの納付が可能となりました。「国民健康保険料納入通知書兼領収書」(年度の最初にお送りするもの)、「国民健康保険料納入通知書兼変更通知書」(保険料に変更があった場合などにお送りするもの)、督促状には、保険料を読み取りするためのバーコードと、裏面にはご利用可能なコンビニエンスストアのロゴが印刷されています。これらの納付書をご利用になり、下記コンビニエンスストアの全国の店舗で休日や夜間でも納付していただけます。
MMK設置店、くらしハウス、スリーエイト、生活彩家、セイコーマート、セブン-イレブン、タイエー、デイリーヤマザキ、ニューヤマザキデイリーストア、ハセガワストア、ハマナスクラブ、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、ヤマザキスペシャルパートナーショップ、ヤマザキデイリーストアー、ローソン、ローソンストア100
注:万一の収納トラブルに備え、納付時の領収証書とレシートは必ず一緒に保管してください。
注:コンビニではバーコードを読み取るだけで、内容等の確認は行いませんので、納付書の期別に注意してください。
次のような場合、コンビニでの納付はできません。
市役所や金融機関、コンビニエンスストアなどの窓口に出向くことなく、スマートフォンなどで納付書のバーコードを読み取り納付することができます。詳しくはこちらをご確認ください。
現年度分の保険料を中心に電話催告業務並びに文書催告業務を行うために、平成22年9月1日から「国民健康保険料納付お知らせセンター」を保険医療助成課の事務所内に設置しました。初期の滞納のほとんどの場合が「うっかり忘れ」であることから、早期にお知らせすることは、滞納件数の減少に効果的であると考えています。
なお、「国民健康保険料納付お知らせセンター」から口座を指定して振り込みを指示することはありません。不審な電話がありましたら保険医療助成課へご連絡ください。
保険料を納期限までに納付されないことを“滞納”といいます。滞納により、納付義務者には、本来の保険料のほかに延滞金が発生し、あわせて納付をしていただくことになります。この場合、納付義務者には、督促状や催告書などを送付します。
納期限内に必ず納めましょう。
法律には、納付義務者が「督促を受け、その督促に係る督促状を発した日から起算して10日を経過した日までにその督促にかかる保険料を完納しないときには、差押を行うこと」と定められています。
しかし、単なる納付忘れや何らかの事情により納付できなかったということもありますので、電話や郵便による催告をしています。それでもなお納付がない場合に財産差押などの滞納処分を行うことになります。滞納処分は、納付者間の公平性の確保を図るために、自主的に納付していただけない場合に、法律に基づく手続きにより行うものです。