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平成28年3月25日、津観音大宝院が所蔵する有形文化財9件が、新しく津市指定の文化財となりました。
今回は、新しく文化財となった資料のうち、製作された時代が最も古い「こんしきんぎんじせんじゅだらにきょう」を紹介します。これは、紺色に染めた紙を使い、金色の枠線の中に、金字と銀字で一行ずつ交互に経文を書写したこんしきんぎんこうしょきょうといわれるものです。
こんしきんぎんこうしょきょうは、平安時代後期のものが数種類知られていて、中でも著名なのが「中尊寺経」と呼ばれるものです。この中尊寺経は、おうしゅうひらいずみ(現在の岩手県)を本拠地としたふじわらのきよひらが、永久5(1117)年から8年ほどかけて書写させ、平泉の中尊寺に伝来したものです。現在、中尊寺には15巻を残すのみで、和歌山県のこうやさんこんごうぶじに4296巻、大阪府の観心寺に166巻、東京国立博物館に12巻のほか、全国各地で保管されています。そしてこれらの多くが、貴重な写経として国宝や重要文化財に指定されています。
大宝院所蔵の「こんしきんぎんじせんじゅだらにきょう」は、使われている紙の質感、金銀字による経文の書風などから平安時代後期、12世紀に製作されたと考えられます。中尊寺経の一部である可能性が極めて高く、こんしきんぎんこうしょきょうの重要な資料として、市指定文化財となりました。
新たに指定された有形文化財は5月29日日曜日まで、津観音資料館で公開されています。この機会に津観音を訪れて、「こんしきんぎんじせんじゅだらにきょう」をはじめとした貴重な文化財を間近でご覧になってはいかがでしょうか。
種別 | 名称 | 員数 | 時代 |
---|---|---|---|
書跡・典籍 | こんしきんぎんじせんじゅだらにきょう | 1巻 | 平安 |
書跡・典籍 | こんしきんじみょうほう蓮華経 | 8巻 | 平安から鎌倉 |
絵画 | けんぽんちゃくしょく しゃか十六ぜんしん像 | 1幅 | 鎌倉から南北朝 |
絵画 | けんぽんちゃくしょく そんしょう曼荼羅図 | 1幅 | 室町 |
絵画 | けんぽんちゃくしょく 五大尊像 | 1幅 | 室町 |
絵画 | けんぽんちゃくしょく 不動みょうおう像 | 1幅 | 室町 |
絵画 | けんぽんちゃくしょく こうやししゃみょうじん像 | 1幅 | 安土桃山 |
絵画 | けんぽんちゃくしょく だいずいく菩薩像 | 1幅 | 安土桃山から江戸 |
絵画 | けんぽんちゃくしょく 職貢図 | 1巻 | 明 |
新 市指定文化財は、津観音資料館で5月29日日曜日まで公開中!
人の命は食から生まれる。農家は人の命を預かっている。
美里農産物加工組合 山川 徳美(やまかわとくみ)さん
「竹林や森を整備すると、そこで生まれた豊富な養分が川を流れて海へと運ばれ、魚や貝が集まってくる。
山と海も、人と人も、私たちはみんな、つながっていますよね。こうして育つものを食べて、人の命は育まれる。
私たち農家の仕事は、人の命を預かっているのと同じことです。だから、添加物は絶対に使いません。」
そう話す山川さんは、現在、農産物の生産から加工、販売までの6次産業化に力を入れている。中でも、美里地域の肥沃な赤土で育ったタケノコを、米ぬかなどを使ったアク抜きをせず、たっぷりのきれいな水だけでゆがいて生産するタケノコの水煮は、頭の先からお尻まで同じ食感で、えぐみが一切なく、おいしいと評判。
津市の農林水産業をもっと元気にするため、ブランド品目として推進している13品目の産品
次回は「花しょうぶ」