「広報津」第259号(音声読み上げ)津市防災だより 平成28年第2号

登録日:2016年10月1日

このページは、音声読み上げソフトウェアに対応するため、語句のなかで一部ひらがなを使用しています。


折り込み紙1

新 津市合併10周年記念事業 津市防災だより 平成28年第2号

平成28年10月1日発行
危機管理部 防災室 電話番号229-3104 ファクス223-6247

共助の基本は 向こう3軒両隣

津市自主防災協議会 会長 渡邊修三

平成28年7月より、津市自主防災協議会長に就任いたしました渡邊修三です。

平素は、津市自主防災協議会の運営に格別のご協力、ご支援を賜りましてありがとうございます。

近年、南海トラフ巨大地震の発生が危惧されており、津市においても津波などの影響により甚大な被害が出ることが予想されています。

このような地震などによる大規模災害への対応策として、市民の皆さんにまずご理解いただきたいのは「自助」です。災害大国日本において自助は、自分や家族が災害を生き抜く上で必要な準備であり、災害による被害を軽減するために最も重要なことであると言えます。

自助の例として、住宅の耐震化や家具固定の実施、非常持ち出し品をはじめとする食料備蓄品(3日から1週間分の食糧)の準備などです。

次に「共助」の取り組みです。大規模災害への対応策については、公助の限界を見据え、その不足分を共助で補わなくてはなりません。

私は、共助の基本は、「向こう3軒両隣」であると考えています。地域のつながりが希薄化した現代においては、防災だけに特化して考えるのではなく、日頃から地域の各種コミュニティー活動に取り組み、発展させることこそが、共助である自主防災組織の災害対応能力の向上につながると思います。

各地域自主防災協議会の会長をはじめとする地域住民の皆さんと、市防災関係者の方々のご協力をいただきながら安全で安心して住むことのできる津市を目指し、自主防災協議会の活動が本市の防災力の向上につながるよう微力ながら精いっぱい取り組んでまいります。

災害時協力井戸の登録にご協力ください!

震災発生後、水道断水がおこった際の、トイレ排水や清掃などの生活用水の確保が課題です。
災害時協力井戸の登録にご協力をお願いします。

登録要件

以下の全てを満たすこと

  • 津市内に所在している
  • 現在も井戸として使用している
  • 災害時、無償で井戸水の提供が可能
  • ポンプ、つるべなどが設置されている
  • 井戸枠などの安全対策が施されている
  • 井戸の所在地などの公表に同意する

申し込み

登録に関する申込書は津市防災ホームページからダウンロードできます。

活動紹介コーナー

津波避難計画作成訓練を継続して実施 伊倉津町自主防災会 会長 近藤仁

私たちの自主防災会は、近い将来発生が危惧されている南海トラフ地震による津波浸水想定区域内に位置し、人口約1,300人、570世帯、海抜0.1メートルから1メートルの町です。私たちの町では南海トラフ地震に備えるため、5年前より「自分(家族)の命は、自分(家族)で守る」を町のスローガンに掲げ、津波避難訓練年間実施計画を作成しています。この計画に基づき、自治会総組数15班を5班1組に組織し、毎年5月から11月にかけて、年間3回の津波避難計画作成訓練を実施しており、全会員が1回以上参加することを目標としています。

私たちの町は、地震の発生から約1時間で30センチメートルの津波が予想されていることから、高台にある高茶屋市民センターを津波発生時の避難場所に設定しています。訓練では、津波避難計画を作成する方法を参加者に説明し、地図と付箋、ペンを持参して平成28年4月に供用開始した津市防災物流施設(雲出地区防災コミュニティーセンター)からグループに別れて出発します。高茶屋市民センターまでの距離は約3キロメートルあり、遠くまで避難することが困難な高齢者などの避難行動要支援者は、支援者とともに津波避難ビルに指定されている津市防災物流施設に避難するよう考えています。さらに避難行動要支援者については、平成28年3月に津市避難行動要支援者名簿が提供されたことから「見守りネット支援グループ」を立ち上げ勉強会を開催し、組織の支援体制や活動内容などについて取り組みを進めているところです。

また、遠くまで避難できる住民は、津波との遭遇を避けるため、津波浸水想定区域からの避難ルートをタウンウオッチングしながら、危険箇所や災害時に使える施設などの情報を内容により色分けした大きな地図を作成します。

その他、これらの取り組みを次世代につなぐとともに、幼・少年期からの防災意識の高揚を図ることを目的に、毎年小学生を対象とした防災事業を実施しています。平成27年度は、津波避難計画作成訓練を実施、平成28年度は、町内防災ハザードマップ作成訓練を実施する予定です。

私たちの住む伊倉津町から津波によって亡くなる人が一人も出ないよう、訓練は今後も継続していきたいと思っています。

地区自主防災協議会と自主防災会の役割 修成地区自主防災協議会 会長 渡邊 修三

修成地区は、海抜1メートルから3メートル、さらに液状化が心配される平地に位置しており、地震・津波災害に対しての立地条件は決して良くありません。自然災害の大きさなど推し量ることはできませんし、想定を超えることは大いにあり得ることでしょう。

数年ほど前までは、災害に対する防災訓練といえば、水消火器による初期消火訓練、バケツリレー、防災啓発車による地震体験、煙体験、担架搬送訓練、炊き出し訓練、応急手当て訓練を毎年繰り返し実施してきました。
 しかし、東日本大震災を目の当たりにし、今まで実施してきた訓練は、各自治会や自主防災会単位で行うものであり、修成地区自主防災協議会としては、津波浸水想定区域から高台に避難し、避難所運営訓練を実施しなければならないことに気付きました。そのため、地区役員等と協議を重ねた結果、賛同を得ることができました。

また、大規模災害においては、一人でも多くの命を助けるため、避難所運営のみならず、災害弱者に対する対策も同時に進めていかなければなりません。平成27年度修成地区津波避難訓練では、避難行動要支援者の搬送を支援する内容を盛り込んで実施しました。訓練の検証結果として、津波が来るまでの約1時間では、助けることのできる人数に限りがあり、たくさんの支援者が必要となることなど、今後改善しなければならない数多くの課題を得ることができましたので、これを勉強の糧とし、月2回程度勉強会を開催して、問題解決に向け取り組んでいます。

いかなる立派な言動も、協力者がいない、参加者がいないでは砂上の楼閣です。修成地区では、住民が防災にもっと関心を持つにはどうしたらよいか、そして自助を怠ったことで災害による人的、物的被害が拡大し、家族が安全・安心から遠ざかってしまうことに気付くにはどうしたらよいか、自主防災会長が単年で替わらないようにするにはどうしたらよいかなど、身近な課題について日々議論を重ねています。

防災に絶対安全はありませんが、日々の積み重ねが大切です。これだけは忘れないでください。間違いなく大規模災害は1日ずつ我々に近づいています。


前のページへ

次のページへ

第259号の目次へ

このページに対するアンケートにお答えください

このページは見つけやすかったですか?
このページの内容はわかりやすかったですか?
このページの内容は参考になりましたか?

このページに関するお問い合わせ先

政策財務部 広報課
電話番号:059-229-3111
ファクス:059-229-3339