「広報津」第264号(音声読み上げ)シリーズ人権71回 歴史散歩127回

登録日:2016年12月16日

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シリーズ人権 第71回

家事や育児は妻の仕事か

突然ですが、毎日の献立を考えるのってすごく大変ではないですか?

私は昨年結婚して夫婦2人暮らしを始めました。共働きで、夫は夜遅くまで仕事で帰れない上に、私も時期によっては毎日22時頃まで仕事をしています。そんな状態だからこそバランスの良い食事を取りたいのですが、仕事だけで疲れ果ててしまい、献立を考えている途中に寝てしまうことがあります。また、そんな日が続くと、片付ける気力も起きず、部屋は洗濯物の山やポスティングされたチラシなどで散らかっていきます。きっと泥棒に入られても気が付かないことでしょう。結婚して改めて家事という仕事の大変さを痛感しています。

そんな状態ではありますが、私の夫は独身時代に一人暮らしをしていたため、料理・洗濯・掃除などの家事のスキルがあり、お互いの仕事量に合わせて当然のように家事を担ってくれています。しかし、友人たちの話を聞くと、ここまで家事をしてくれる夫は多くはないようです。たまに家事をしても 君の仕事を手伝ってあげたよという態度をとる人もいるとか。また、職場の先輩たちの話を聞くと、 夫に家事をしてもらうのは申し訳ないという感覚があるそうです。家事や育児は女性がするものだという考え方がいまだに根強く残っているからだと思います。夫側も家事や育児に対してハードルの高さを感じているのかもしれませんが、家事は経験を積めば十分できるものです。仕事で疲れて帰ると、すぐに寝転びたくなる気持ちは分かりますが、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

また、育児に関して、小学生の子を持つ先輩から、こんな話を聞いたことがあります。子どものPTAや学童の会合に出席しているのはほとんどが母親だそうです。これは、会合がある時間に仕事をしている父親が多いことが理由にあるのでしょう。しかし、先輩はそれだけが原因ではないと言います。女性が多い場所に男性が出席すると、その男性が会長などの役員やその他面倒なことを任されてしまうことが多いから男性は出席しにくいのだそうです。女性も男性にやってもらえばいいやという甘えがあるのでしょうか。これでは余計に男性は参加してくれません。まさに悪循環ですよね。

私は、男性であろうが女性であろうが、できるときにできる人が行うことが大切だと思います。職を持つ女性が増えている世の中だからこそ、家庭の中からお互いに協力することが必要だと思います。まずは、今日の晩御飯から。いつも作っていない方が作ってみてはいかがでしょうか。

30代・女性

平成28年度 市民人権講座

1月14日土曜日
美里社会福祉センターホールにて

スケジュール

9時から10時20分まで

内容 身も心もほぐし、ちょいと考えてみましょう。お隣の人のことを
講師 石崎豊さん

10時30分から11時50分まで

内容 人権寄席
講師 切磋亭琢磨さん

市民人権講座の問い合わせ

美里総合支所地域振興課 電話番号279-8111 ファクス279-8125

歴史散歩 第127回

香良洲漁港の今昔

香良洲地域の北東部、雲出古川の河口に香良洲漁港があります。この港は昭和17年から20年までに 予科練として知られる旧三重海軍航空隊が、水泳訓練を行ったり訓練用の短艇をつなぎ留めたりしていた係船池跡を利用して、昭和34年に工事が始まり現在の形に整備されました。

それ以前は、海岸に漁船を係留し、浜を荷揚げ場として利用していたようです。明治時代末ごろの絵葉書を見ると、浜にすうそうの木造船が引き揚げられています。

香良洲の漁業の歴史は古く、香良洲漁業協同組合には、矢野と呼ばれた当地が江戸時代に漁業権を得るに至った経緯、隣接する津藩や紀州藩の村々との間で起きた漁場をめぐる争いの経過など、漁業権や浦年貢についての歴史を記した古文書が保管され、これらは津市指定文化財となっています。

また、矢野浦には室町時代に、新けいごという海の関所が設けられていたとの記録があります。新けいごでは、北畠氏などの時の領主権力が、伊勢神宮の保護を受けて伊勢湾を航行する廻船から通行税を徴収していました。矢野浦の利権を巡っては、伊勢神宮が関所を設置した北畠氏に対してその停止を求めています。当時の関所がどのように設置され、機能していたのかは定かではありませんが、中世の矢野浦が伊勢湾西岸の物流の要衝であったことがうかがえます。

漁港を後にして海岸堤防に上ると、浜には投げ釣りを楽しむ人の姿が見られます。穏やかな伊勢湾、遠くに知多半島や渥美半島、神島などの島影を眺めながら、打ち寄せる波音に歩みを合わせて、ゆっくりと海岸の散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。


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