「広報津」第341号(音声読み上げ)水道局だより

登録日:2020年3月1日

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折り込み紙1

水道局だより

私たちの暮らしの中の水道 ボリューム8
令和2年3月1日発行
水道局 電話番号237-5811 ファクス237-5819

将来の水道について深く知っていただくために、水道事業の現状・課題・経営状況をシリーズでお伝えしています。今回は、将来やるべき事業とそれに伴う経費、必要となる収入についてお伝えします。

今、そして次の世代の人たちのために

男の子のコメント
今を生きる自分たちのため、そして、次の世代の人たちにも水道水を届け続けるには、古くなった施設を直したり、地震などの災害にも耐えられるようにしたりすることがとても重要だと教わったよね。

先生のコメント
これまでの水道局だよりでも紹介したように、多くのお金を投資して、今まで以上に老朽化した施設の更新や耐震化を進めていかないと、大規模な漏水や、大きな地震で長期間の断水を引き起こすことにつながるんだよ。

男の子のコメント
人口が減っていくことで料金収入が増えなくなると、貯金が減ったり、借入金が増えたりして水道の経営が厳しくなると聞いたけど、古い施設の更新や耐震化はできるのかな。以前、料金の値上げがいずれ必要だということも聞いたよね。

収入と必要となる経費

先生のコメント
第2次津市水道事業基本計画では、令和3年度に28パーセントの料金改定が必要との試算が出ているよ。ここで、料金算定期間の令和3年から7年度の財政収支の見通しを見てみよう。

料金算定期間とは

料金の安定性、期間的な負担の公平性、原価把握の妥当性、経営責任の面などを考慮し、3年から5年程度を基準に設定された期間

料金算定期間の財政収支の見通し

5年間で約128億円が不足

収入451億円
  • 水道料金(給水収益) 274億円
  • 企業債 70億円
  • 補助金等 29億円
  • 長期前受金戻入 37億円
  • その他収入 41億円
支出579億円
  • 職員人件費 46億円
  • 電気代・薬品費・委託料等の経費 67億円
  • 県営水道受水費 107億円
  • 企業債償還金 60億円
  • 更新費用 148億円
  • 減価償却費 107億円
  • その他費用 44億円

女の子のコメント
必要なお金に対して、不足額がかなりあるね。将来への投資となる更新費用も約148億円と多くあるけど、これは安定供給に欠かせないんだよね。県営水道の受水費も約107億円と支出の約18パーセントを占めるぐらい大きいものなんだね。三重県に対して料金値下げの要望をしていたけど結果はどうなったのかな。

県営水道の受水費値下げ要望の結果 基本料金 1立方メートル 月額20円値下げ

先生のコメント
県に要望した結果、基本料金の値下げは実現したけど1年間に換算すると3,000万円程度の経費削減なんだ。水道局の経営規模からすると、効果はとても小さいね。

女の子のコメント
収入が不足するなら借り入れるお金をもっと増やすことはできないのかな。

先生のコメント
投資費用を賄うために、一定の借り入れ(企業債)を行うけど、企業債残高が料金収入の3倍以内になるよう、170億円を目安に経営しているんだ。すでに160億円を超えてるから、これ以上借り入れを増やすことはできないんだ。

男の子のコメント
それじゃあ、これまでの貯金である内部留保資金で不足分を補うことはできないのかな。

先生のコメント
水道事業における内部留保資金は、災害や大規模な修繕などに備え、料金収入の1年分を目安として、約50億円が必要と考えているんだけど、今年度末には50億円を下回ってしまいそうなんだ。仮に算定期間の収入の不足分をここから補てんし続けると、5年後の令和7年度末には、内部留保資金が底をつき、水道事業を続けることができなくなるんだ。

貯金と借入金のグラフ

借入金の上限目安170億円、貯金の下限目安50億円

企業債残高
  • 平成28年 128億円
  • 平成29年 166億円
  • 平成30年 162億円
  • 令和1年 158億円
  • 令和2年 159億円
  • 令和3年 160億円
  • 令和4年 161億円
  • 令和5年 162億円
  • 令和6年 165億円
  • 令和7年 170億円
貯金残高
  • 平成28年 60億円
  • 平成29年 53億円
  • 平成30年 49億円
  • 令和1年 49億円
  • 令和2年 40億円
  • 令和3年 33億円
  • 令和4年 27億円
  • 令和5年 17億円
  • 令和6年 5億円
  • 令和7年 0円

女の子のコメント
経営ができなくなると水道水を届けることができなくなるね。だから、水道料金の改定が必要なんだね。水道料金を見直すということは、水道水を使用している私たち全員が力を合わせて水道事業を支えていくということなんだね。

先生のコメント
これまでは県内でも比較的安い料金を維持して、庁舎の長寿命化、施設の統廃合、安価な資材の活用など、これから説明するような経営努力を行いながら水道事業を維持してきたんだよ。でも、安全で安心な水道水を今も将来にも届け続ける責任を果たすためには、適正な水道料金への改定が必要なんだ。現在、そのための投資・財政計画の分析など準備を進めているんだよ。次回は、適正な料金水準の算定について、解説していくよ。

主な経営努力

水道局庁舎の使用

昭和48年に建設し、その後、耐震化を行い47年経過した現在も使い続け、これからも可能な限り使用

水道施設の統廃合
  • 老朽化した浄水場や配水池などの施設更新を取りやめ、県営水道からの供給に切り替えることで更新費用を削減
  • 配水ブロックを見直し、自然流下による供給とすることでポンプ場の設備更新費、ランニングコストを削減
口径の見直し

水道管の更新時に配水量を考慮し、口径を小さくすることで費用削減

人員の削減

平成18年から平成30年度の間に、効率的な事務改善を行いながら、職員33人を削減

水道局・下水道局からのお知らせ

4月1日水曜日から、水道局と下水道局を統合し、工事部門を担当する上下水道事業局と管理部門を担当する上下水道管理局に変わります。問い合わせ先の電話番号などについては、当面は現在の番号が使えますが、順次変更し、お知らせしていきます。ご迷惑をお掛けしますが、ご理解のほどよろしくお願いします。

今の水道を維持することはもちろん、50年先、100年先の世代まで安定して水道水を届け続けるのは、今を生きる私たちの責任です。


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