アイヌの人々は、古くから北海道などに居住していた民族で、自然と共生し、多くの口承文芸や固有のアイヌ模様をはじめ、伝統的な儀式や祭事等の豊かな文化を発展させてきました。
しかし、近世以降のいわゆる同化政策等により、狩猟を禁止され、土地を奪われ、教育の場などでアイヌ語の使用が禁じられ、日本語を使うことを強制されるようになりました。アイヌの人々は、その独自の文化や生活を禁止されたことで、生活の基盤や独自の文化を失い、日常生活においてさまざまな偏見による差別を受けてきました。
このような中、平成31年4月19日に「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」が成立し、平成31年4月26日に公布、令和元年5月24日に施行されました。
この法律は、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現を図ることで、全ての国民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目的としています。
アイヌの人々の歴史や文化を正しく理解し、偏見や差別のない共生社会をめざしましょう。