「広報津」第451号(音声読み上げ)歴史散歩 第219回 堂山古墳群、ツーショット、津市(このまち)で輝く

登録日:2024年11月16日

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歴史散歩 第219回 堂山古墳群

堂山古墳群は、安濃地域を流れる安濃川の支流である美濃屋川左岸の、通称「堂山」と呼ばれた標高30メートルほどの丘陵上にある、2基から成る古墳群です。現在、付近一帯は清水ヶ丘団地となっていて、当時の面影はありません。

宅地造成に伴い、昭和48(1973)年に当時の安濃村教育委員会が三重大学歴史研究会の協力を得て、1号墳を発掘調査しました。また、前方後円墳と考えられる2号墳は、1号墳の地形測量時に発見され、団地内の緑地として現在も保存されています。

1号墳は、当初、円墳と考えられていましたが、四辺のうち三辺が直線的であり、三方のコーナーが明瞭であることから、調査を経て、方墳と判断されました。規模は一辺13メートルから14メートル、高さ1メートルから2.5メートルです。埋葬施設は、奈良県にある いしぶたい古墳のような横穴式石室ではなく、古墳の頂部に穴を掘って直接木製の棺を納めた「もっかんじきそう」で、玉類や須恵器の つき、ていへい・たかつき、埴輪などが出土しました。このうち須恵器は、古墳時代中期(5世紀)に朝鮮半島から伝わった技術で焼かれた土器です。あながまと呼ばれる地下式や半地下式の登り窯が用いられ、千度以上の高温で焼成されました。埴輪は写真にある円筒埴輪のほか、形象埴輪と呼ばれる家形埴輪の かつおぎや人物埴輪の腕の破片も出土しています。これらの出土遺物から、古墳の築造時期は6世紀前半頃と考えられています。

また、2号墳は全長30.7メートル、口縁径21メートル、前方部幅16メートル、前方部長9.7メートル、高さ1.7メートルの前方後円墳と推定されています。なお、1号墳の調査では弥生土器も出土しており、周辺に弥生時代の遺構があった可能性も考えられています。

今回紹介した堂山1号墳の出土遺物の一部は、現在、津市埋蔵文化財センターで展示しています。この機会に一度来館してみてはいかがでしょうか。

津市埋蔵文化財センター

開館時間

8時30分から17時15分まで

問い合わせ

同センター 電話番号229-0210

ツーショット

津市最大のまつり「津まつり」

10月12日・13日 お城西公園など

寛永12(1635)年が始まりとされる「津まつり」。和船山車「安濃津丸」の大パレードや、郷土芸能、安濃津よさこいのにぎやかな演舞が、来場者を魅了しました。

ステップアップ スクール イン 津 硬式野球

10月12日 津球場公園内野球場

3人のもとプロ野球選手から熱い技術指導!参加した22人の中学生の気合の入った掛け声が、グラウンドに響き渡りました。

デジタル技術に触れる

10月5日・6日 イオンモール津南(高茶屋小森町)

デジタル社会への理解と参加を推進する「つ・デジタルフェア」を初開催!参加者はAI技術に触れたり、バーチャル体験をしたりしました。

復職、キャリアアップを目指して

9月20日 中央公民館情報研修室

女性の就職を応援するエクセルパソコンセミナーを開講。復職やキャリアアップを目指す受講者は真剣なまなざしで講義を受けました。

三重短期大学オープンカレッジ

10月5日 三重短期大学

大学の講義を気軽に体験できるオープンカレッジ。約50人が参加し、今回は味を感じる仕組みや働き方の推移について学びました。

第18回霧山薪能

9月28日 北畠神社境内(美杉町上多気)ほか

参加者は、国の名勝に指定されている北畠氏館跡庭園での野だてや、日没後に荘厳な雰囲気の中で繰り広げられる能や狂言を楽しみました。

津市(このまち)で輝く

ボリューム95 親子4代 養豚一筋 先代の教えを次代につなぐ
養豚会社 会長 おおにし よしかず65歳

プロフィール

1958年生まれ。久居明神町にあるおおにし畜産3代目として1978年に就農。命の大切さに気付いてくれたらと、地域の小学生に豚の出産シーンを見てもらう授業を20年以上続けている。豚舎横の自宅には、3人の愛孫が毎日のように集まる。

  • おおにしさんを導いた家訓「質を尊び量を次とし労を積み大成す」
  • 分厚いトンカツで肉のうまみを味わって!

転機は父との和解 家訓に学び、守り続ける事業

おおにしさんが20歳の時、戦後に祖父が創業した養豚業を父から受け継いだ。当時、収入は安定せず、毎日のように父と喧嘩していた。30代半ばに差し掛かった頃、ある人に「両親にあいさつをしているか。親を大切にせず商売は成功しないぞ」と言われ、衝撃が走った。(おおにしさんのコメント)「親父におはようございますなんて口が裂けても言えない。父にその一言をかけるまで3カ月かかったけれど、その日をきっかけに次第に会話が増えていきました」(コメント終わり)

父から指南を受ける中で、家訓である「尊質次量積労大成」という言葉に向き合うようになった。豚価が安い時やエサ代が高い時も、品質にこだわり、客や取引先に満足してもらえる豚を丁寧に育て続けた。さらに、EC販売や自社直売所の運営にも注力していくと、「農業は販売力」という祖父の教えも理解することができた。長年にわたり改良を重ね、ブランド力を高めていった結果、昨年ついに名古屋南部市場の枝肉品評会で最優秀賞を受賞。先代から受け継いだ事業を、安心して次世代に託す準備ができた。

今年8月、従業員25人を抱えるまでに成長した事業を2人の息子に継承した。未来のおおにし畜産を担う頼もしい彼ら。これからはおおにしさんが後継者を支え、育てていく番だ。


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