「広報津」第454号(音声読み上げ)表紙、新年のごあいさつ、第53回 新春市長対談

登録日:2025年1月1日

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表紙

広報津 令和7年1月1日 第454号

謹賀新年

手作りのしめ縄リースから、かわいい顔をのぞかせる千里ヶ丘幼稚園の園児たち。笑顔いっぱいの2025年になりますように。(12月3日)

新年のごあいさつ

令和7年の新春を迎えて

津市長 前葉泰幸

謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

昨年は、元日に能登半島地震が発生、8月には日向灘の地震を起因として気象庁が初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表、そして、9月には大雨によって再び能登地方に甚大な被害がもたらされたことを踏まえ、改めて津市の防災・減災体制を検証し高めるための重要な年となりました。

また、引き続く物価高騰に対しては、中小企業への事業継続支援、保育所や学校等への給食物価高騰支援など、きめ細かい支援策を展開してまいりました。

こども・子育て施策も拡充しました。昨年9月から、こどもの医療費助成は所得制限を撤廃し小中学生まで窓口無料化を拡大、県内で津市だけが実施している妊産婦医療費助成も所得制限を撤廃し窓口無料化を行うとともに自己負担額を全額助成、加えて無料の妊婦歯科健康診査も新設しました。

都市づくりも進めました。平成27年度から整備を進めてきた大谷踏切が12月に開通し、線路を隔てた東西間をつなぐ新たな交通流動が生まれました。津駅西口駅前広場の整備に向けては、送迎車やバスなどの配置案をお示しし、市民の皆様から広く意見を頂きながら改善を重ねました。大門・丸之内地区においては、津市も参画するエリアプラットフォーム「大門・丸之内 未来のまちづくり」が回遊性の向上や賑わいの創出に向けたシェアサイクルの導入実験や公園空間の活用実験などを行い、津市は土地・建物の活用についての所有者への意向確認を進めました。

令和7年は、合併後20年目の節目の年となります。

災害対応力の強化に向けては、津市災害時受援計画を大幅に改訂するとともに、津市道路啓開計画を新たに策定するなど、大規模災害時において救命・救援活動が円滑に行える体制を整えます。

物価高騰に対しては、引き続き市民の暮らしを守る施策を進めます。

津市こども計画を策定します。(仮称)津市こどもまんなか社会実現会議を設置し、こども・若者、子育て当事者の意見をこども施策の展開に生かしてまいります。

津駅周辺については、津駅西口駅前広場の整備に向けて設計に取りかかるとともに、津駅東西自由通路やバスタプロジェクトの事業化に向けて調査を進めます。大門・丸之内地区は、エリア価値を高めるための仕組みづくりに取り組んでいきます。津興橋は、上部工架設工事が完了し、いよいよ新しい橋が姿を現します。

皆様のより豊かな暮らしに向けて進化し続ける津市。その歩みを着実に進めるべく市政を推進してまいります。

本年が、皆様にとって、笑顔と希望にあふれる一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。

津市の発展と市民福祉の増進を目指して

津市議会

新年あけましておめでとうございます。

市民の皆様におかれましては、健やかに新春をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。また平素は、津市議会の活動に深いご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年パリで開催された2024オリンピック・パラリンピックでは、津市出身の選手が活躍され、市内で開催されたパブリックビューイングには多くの方が足を運び、大いに盛り上がりました。

また、津八幡宮の祭礼を起源とする伝統と歴史を有する祭りである「津まつり」や、大正時代に始まり71回目を迎えた津の夏の風物詩である「津花火大会」なども開催され、多くの方が訪れる活気あるイベントとなりました。

昨年1月1日に発生した令和6年能登半島地震では、家屋倒壊、大規模火災、停電、断水、道路寸断などの甚大な被害が発生し、数多くの方が被災されました。被災された方々には衷心よりお見舞い申し上げます。

津市においても南海トラフ地震が発生した際には、甚大な被害がもたらされると危惧されており、加えて、気候変動の影響により、局地的な大雨などによる大規模災害が発生する傾向が年々強くなっています。津市議会においては、災害に強いまちづくりのため、防災・減災体制の強化に向けて更なる取り組みを進めてまいります。

令和6年中には、本会議におきまして、約200件の議案審議を行うとともに、420件を超える一般質問を行いました。本会議や委員会の内容については、広く市民の皆様に知っていただけるようインターネットを活用し、ライブ映像や録画映像の配信を行っており、ご自宅等でも視聴いただくことができます。スマートフォンでも視聴いただけますので、ぜひ多くの皆様にご覧いただければと思います。

また、津市議会ではタブレット端末を導入し、議会活動や政務活動の効率化を図りました。迅速な情報共有や文書などの保存管理のみならず、ペーパーレス化による脱炭素推進への取り組みに寄与することができ、議会内のDXを推進することができました。

さらに、津市の発展および市民福祉の増進を図るために津市議会基本条例を制定しました。議会、行政および住民との関係をさらに明確なものとし、市長その他の執行機関に対して監視および評価を行うとともに、市民に開かれた公正公平かつ透明性の高い議会を実現できるように、より一層の努力を重ね、取り組んでまいります。

市民の皆様にとりまして、健やかで素晴らしい年となりますことをお祈り申し上げまして、新年のごあいさつといたします。

第53回 新春市長対談 三味線を通じて日本文化の魅力を発信

津市河芸地域出身で、日本を代表する津軽三味線奏者の駒田早代さん。卓越した技術をベースに現代的なアレンジで新しい三味線音楽を創り出し、ワールドワイドにファンを増やす一方で地元に根差した活動を大切にし、伝統文化の継承にも取り組んでいます。今回の市長対談では、三味線を武器にグローバルとローカルを行き来して発信する駒田さんにお話を伺いました。

対談メンバー

  • 津軽三味線アーティスト こまだ さよさん
  • 津市長 まえば やすゆき

こまだ さよさんのプロフィール

1999年津市生まれ。7歳から津軽三味線、10歳から民謡を始める。津高校在学中に第9回津軽三味線日本一決定戦A級女性の部で優勝するなど、受賞多数。2022年に東京藝術大学音楽学部邦楽科を卒業。現在はプロ奏者として各地で演奏活動を行い、古典とモダンを融合させた独自の音楽性で国内外から注目を集めている。

対談内容

時代にマッチした発信スタイルが素敵です

市長の発言。駒田さんは国内だけでなく海外公演もなさっていて、最近はペルーまで行かれたそうですね。

こまださんの発言。日本人ペルー移住125周年記念コンサートのメインステージで演奏しました。後半には現地のメンバーも加わってスペイン語でペルー民謡を歌ったりして、観客の皆さんにスタンディングオベーションで喜んでいただきました。南米の音楽はリズムが難しく、日本の民謡とは全く違います。でも現地の方が弾き始めると独特の手拍子が始まって皆さんの息がピッタリ合う。国によって染み付いたリズムが違うんだと感じ、すごく刺激的でした。

市長の発言。文化の交流ですね。そもそも三味線という日本の古典楽器にはどのようにして出会ったのですか。

こまださんの発言。昔、ドリフターズの志村けんさんがかくし芸大会で三味線を弾く姿が母の記憶に強く残っていたらしく、私が小学校に入学した頃に何か習い事がしたいと相談した時に三味線はどうかと勧めてもらったのがきっかけです。

市長の発言。高木ブーさんのウクレレではなく、志村けんさんの三味線ですか。7歳でこんなに大きな津軽三味線を弾くのは大変だったでしょうね。

こまださんの発言。子どもも大人と同じサイズを使うので、重さ3キログラムから4キログラムの楽器を持つだけで必死でした。

市長の発言。そして弾きながら歌うようになり、さらに足で叩く太鼓も。これは独自のコンビネーションですね。

こまださんの発言。世界初だと思います。朝陽中学校の吹奏楽部で、リズム感を鍛えたいと思ってドラムを担当していた時、ドラムができるなら三味線を弾きながら歌って足で太鼓もできるんじゃないかと思い、足太鼓というオリジナルの楽器を発案しました。祖父は手先が器用で、私のアイデアを伝えたらイメージ通りに作ってくれたんです。

市長の発言。その後、津高校2年生の時に日本一になられて、東京藝術大学へ。いろんな進路がある中で、三味線でいこうと決めたのはなぜですか。

こまださんの発言。受験期に周りが志望大学を目指す中、私も勉強を頑張っていましたが、2年生の夏の三者面談で担任の先生に「日本一にもなった津軽三味線を趣味で終わらせていいのか」と言われた時に「趣味じゃない!」って思ったんです。せっかく大学に行かせてもらえるのだから本当に学びたいことを学びなさいと言われ、じゃあ三味線だと気付かされました。そこから藝大を目指し始めたものの、情報がなくて右も左も分からない。先生方もサポートのしようがない状況でしたが、心強い応援をいただき、他の生徒が数学を勉強している時に私は音楽室で三味線を弾かせていただいたりしていました。

市長の発言。先生方が、個人の能力を引き出そう、伸ばそうとしてくれたんですね。そして藝大に見事合格なさって、どのような学生時代でしたか。

こまださんの発言。怒涛のようでした。一人暮らしを始めて手一杯の中、月曜と水曜にレッスンがあり、曲の暗譜をしなきゃいけない。長唄という三味線音楽は1曲30分くらいあり、それを暗譜するのが一番きつかったです。家では常に長唄を流しながら生活し、聴きながら寝落ちする、聴きながら登校するという日々。一方で三味線以外に日本舞踊や琴、尺八、篠笛、笙なども学ぶことができて、他では経験できないことを勉強させてもらいました。

伝統を残すため、私なりに貢献したい

市長の発言。大学卒業後はプロになり、今は指導者にもなられていますね。

こまださんの発言。稽古場は東京、三重、京都の3カ所です。それぞれ月1回、7歳から70代の方まで幅広く習いに来ていただいています。趣味としてやりたい、大会で優勝したい、プロになりたいなど目的はさまざまで、アニメがきっかけで和楽器に触れてみたいと小さい子が習いに来たりもします。それぞれがやりたいことをできるよう、目的に応じた指導をして稽古場の雰囲気を楽しくするようにしています。

市長の発言。SNSも活用なさって、インスタグラムのフォロワー数は68万人!さらに投稿動画の中には1カ月で再生回数1千万回を超えたものもあるんですね。一体何がバズったのですか。

こまださんの発言。三味線でギターのリフをカバーして弾いてみた動画を投稿したら、海外の方から「和製のギターだ!」「3本の弦でこれだけ表現できるのか!」と驚かれて。レッドホットチリペッパーズという世界的に有名なロックバンドのベースの方ご本人から、「これぞロックだ」というコメントをいただいたことがきっかけで、アメリカのフォロワーが急激に増えました。

市長の発言。海外の方に向けてオンラインレッスンもなさっているそうですね。

こまださんの発言。昨年7月から、通訳付きで教えています。日本から楽器を取り寄せ独学でやっていたなど熱意のある方々から多数の応募をいただき、アメリカやドイツ、ジャカルタなど各国から参加するため時差も考慮して3人ずつグループ分けして指導したところ、好評でした。今年も続ける予定です。

市長の発言。一方で、昨年10月には津まつりに出演、11月には一身田町の高田会館でコンサートもされました。いかがですか、ふるさとでの演奏は。

こまださんの発言。三味線を始めた7歳の頃から頼まれて高齢者施設での慰問活動を始めたところ、クチコミで広がり多くの施設で演奏させていただきました。その当時からお世話になっている地元の皆さんが公演を見に来てくださり、「大きくなったね」と。今回のコンサートは、皆さんのおかげで藝大で勉強して、また地元に貢献したいと思って帰ってきましたと、私から感謝を伝える機会になったと思います。

市長の発言。今後の音楽活動は。

こまださんの発言。民謡を今のポップスに取り入れてアレンジすることに取り組んでいて、オリジナル曲をどんどん作っているところです。昨年9月と10月にファーストシングルとファーストアルバムを出させていただいたのですが、2025年も、民謡を次世代に残していくため歌い継いでいきたいです。

市長の発言。演奏会という接点の他にも、SNSを通して、三味線や民謡ってこんなふうにも楽しめるんだということを発信しているのは素敵だと思います。これからの目標はありますか。

こまださんの発言。三味線を通じて地元に貢献したい、私がこの道に進む後押しをしてくださった地元の方々に恩返ししたいという気持ちがあって、例えば伊勢木綿のような伝統産業とタッグを組んで何かできないかとか、私なりに日本の伝統文化を残し海外に発信していく役割を担っていけたらと思っています。

市長の発言。邦楽や着物といった日本の文化、そしてふるさと津を大切にしていただきながらのご活躍、大いなるご発展をご期待申し上げます。

市長対談の全編がご覧いただけます

  • 津市ホームページは、津市 市長対談、で検索してください。
  • ケーブルテレビ行政情報番組 123チャンネル

 

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