登録日:2022年8月15日
~東京事務所長です~
今日は終戦記念日です。
太平洋戦争が終結して77年が経ちました。
もちろん私は戦争を知らない世代ですが、私が一番身近に戦争を感じた本に、「戦争中の暮しの記録」という雑誌があります。
たぶん母が自分用に購入していたものだと思いますが、当時、庶民が何を食べ、何を感じていたのか、多くの人の投稿や写真をまとめた雑誌でした。
食料がなくて、いなごを炒ったものを食べたとか、工夫してこんなものを作ったという日常から、立ち話をしているときに原子爆弾が投下されて、塀の陰になっていた投稿者は助かったが話をしていた人は黒焦げになって亡くなっていた(確かこの話はこの雑誌で読んだと思います)などの悲惨な証言まで、市井の人々の生活が描かれていました。
小学生か中学生だった私は、戦争の恐ろしさや愚かさ、そして生きる人々のたくましさをこの時初めて実感した気がしました。
その後、実家の改築などでその雑誌はどこへいったのかわからなくなっていましたが、数年前にNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でその雑誌を発行した「暮しの手帖」が舞台になったことを契機に再版されたので、すぐに購入しました。今も津の家にあります。
私が学生の頃には戦争体験をした祖父母たちも健在でしたし、東京に遊びに行くと、傷痍軍人さんがアコーディオンで軍歌を演奏している姿も見ました。
今となっては、祖父母も亡くなり、直接経験者から話を聞くことは難しくなってきました。(船ごと軍事徴用された祖父は母にも1度きりしか戦争の話はしなかったそうですが)
当時を知る人が残した証言や写真をしっかり見て、聞いて、次の世代にきちんと語り継がなくてはいけませんね。
戦争のない世界を心から望みます。