登録日:2023年3月14日
~東京事務所長です~
レトロ建築好きな私ですが、公開日などのタイミングが合わず行けていなかった「自由学園 明日館」へやっと行くことができました。
自由学園明日館は、大正10年に自由学園の校舎として、帝国ホテルなども手掛けた巨匠・フランクロイド・ライトの設計で建てられたものです。
奇跡的に関東大震災や空襲の被害を免れ、現在、国の重要文化財となっています。
ちょうど訪問した時に、講堂で学芸員の方が解説をされていたので、途中からでしたが聞かせてもらいました。
修復の様子など、スライドで楽しく説明をされていたのですが、その中で「なるほど」と思う話がありました。
重要文化財に指定され、国、都、区から補助金をもらって修復をされたのですが、修復後は、建物は使ってこそ維持保存ができるということで、建物見学のほか、結婚式、演奏会、公開講座などを行い、修復にかかった費用のうち、自由学園の持ち出し分はすぐに回収でき、補助金=税金の使い方としても、ムダにすることなく社会へ還元されているという話でした。
また、映画やドラマの撮影が行われると、撮影料が入ってくるのはもちろんのこと、作品を見た方々が見学に来て、「あのドラマのロケしたところに行ってきたよ」といろいろな媒体で拡散し、その情報を見た方々がまた見学に来ていただけるという、いい循環になっているということです。
津市も補助金をもらう側でもあり、出す側でもありますので、こういう事例はとても参考になります。そして、近年再びロケ地としてご利用いただくことが増えてきましたので、それを途切れさせることなく、少しでも多くの方に津市を知っていただけるように頑張らないと、と思いながら重要文化財の食堂でおいしい焼き菓子とコーヒーをいただきました。