登録日:2024年1月12日
~東京事務所長です~
しめ縄というと、年末から飾って、松の内の終わる頃に外すのが一般的かと思いますが、三重県の伊勢地方ではしめ縄が1年を通して飾られています。
なぜ1年を通して飾られるのか。地域に伝わる言い伝えに由来します。
それは、伊勢を旅していたスサノオノミコトが夕暮れに泊まるところがなく困っていたところ、蘇民将来という男が貧しいながらも一夜の宿を貸しもてなしました。
スサノオノミコトは、一宿の恩として『蘇民将来の子孫と書いて茅の輪を門口にかけておけば子孫代々病を免れる』と言い残したそうです。
この言い伝えにあやかり、伊勢地方では「蘇民将来子孫家門」の札をしめ縄につけて、一年中玄関に飾るようになったそうです。
このほか「笑門」の札をしめ縄につけたものも目にしますが「蘇民将来子孫家門」がのちに「将門」と短縮され、平将門の乱後は混同されないように「笑門」に変遷したといわれているようです。
津市内ではあまり見かけませんが、伊勢志摩地方の多くの家で見ることができます。