「広報津」第367号(音声読み上げ)下水道だより

登録日:2021年5月16日

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折り込み紙4

下水道だより

未来に引き継ぐ下水道 ボリューム12
令和3年5月16日発行
上下水道管理課 電話番号237-5811 ファクス237-5819

市民の皆さんに津市の下水道事業をもっと知っていただくため、課題や経営状況についてシリーズでお伝えしています。
今回は、下水道事業会計の令和3年度予算について、主な工事内容を中心に見ていきます。

令和3年度公共下水道事業予算

収益的収支

収益的収支とは

その年度の下水道事業の提供に必要な費用と収益のことです。

  • 主な収入 下水道使用料、一般会計からの繰入金
  • 主な支出 下水道施設の維持管理費用、借入金の利息
収益的収支の金額
  • 収益的収入 108億8,615万9,000円
  • 収益的支出 97億7,115万円
  • 純利益 11億1,500万9,000円

いずれも、税込み。

収入内訳
  • 一般会計からの繰入金 44億1,697万4,000円。うち、収入不足分(基準外繰入金) 7億1,052万7,000円
  • 下水道使用料 24億2,856万6,000円
  • 長期前受金戻入 38億1,069万6,000円
  • その他収益 2億2,992万3,000円
支出内訳
  • 人件費 3億3,685万2,000円
  • 維持管理費等 28億6,301万3,000円
  • 借入金(企業債)の支払利息 9億2,925万3,000円
  • 減価償却費等 56億4,203万2,000円

資本的収支

資本的収支とは

将来にわたり下水道を維持するために必要な施設の整備や拡充などに係る費用と収入です。

  • 主な収入 事業に対する企業債、補助金、一般会計からの繰入金
  • 主な支出 施設の整備や老朽施設の更新費用、借入金の返済
資本的収支の金額
  • 資本的収入 77億5,021万7,000円
  • 資本的支出 108億7,240万7,000円
  • 不足額 31億2,219万円

いずれも、税込み。

収入内訳
  • 借入金(企業債) 49億5,130万円
  • 補助金 18億5,047万6,000円
  • 一般会計からの繰入金 8億4,296万3,000円
  • 受益者負担金および分担金 1億547万8,000円
支出内訳
  • 借入金(企業債)の返済 50億7,773万1,000円
  • 流域下水道建設負担金等 1億1,801万2,000円
  • 雨水ポンプ場等整備にかかる費用 10億5,409万5,000円
  • 雨水管整備にかかる費用 11億5,826万7,000円
  • 汚水管整備にかかる費用 32億9,504万1,000円
  • 処理場建設費 1億6,926万1,000円
不足額

31億2,219万円
収入の不足分は、当年度の純利益や減価償却費などで得られた資金で補います。

解説

先生のコメント。令和3年度の公共下水道事業の予算が確定したから紹介するね。

女の子のコメント。公共下水道事業には毎年たくさんのお金が使われているけど、令和3年度はいくらかかるのかな。

先生のコメント。下水道事業の提供に必要な費用と収益を表す収益的収支では、主なものとして汚水処理やポンプ場などの維持管理に約28億6,000万円、過去に投資した資産の減価償却費に約56億4,000万円、これまでの借入金の支払利息に約9億3,000万円などを費用として計上しているよ。

女の子のコメント。収入では、一般会計からの基準外繰入金が約7億1,000万円もあるんだね。これって汚水処理事業の不足分だったよね。

先生のコメント。そうなんだ。汚水処理事業は、原則、使用料収入で費用を賄わなければいけないけれど、令和3年度も不足が出るから、やむを得ず税金(基準外繰入金)で補ってもらうんだ。令和元年10月の使用料改定で、これまでより基準外繰入金を減らすことはできたんだけど、まだまだ税金に頼った経営が続いているんだよ。

女の子のコメント。毎年の運営費用のほかに、将来のための設備投資もしているよね。

先生のコメント。将来的な施設の維持に投資する資本的収支では、主なものとして汚水管整備に約33億円、雨水管整備に約11億6,000万円、雨水ポンプ場の整備に約10億5,000万円などを費用として計上しているよ。また、これまでの借入金のうち約50億8,000万円を返済するよ。

女の子のコメント。一つ一つの工事にたくさんのお金がかかると思うけど、令和3年度はどこが整備されるのかな。

先生のコメント。具体的にどんな事業を進めていくか、次に挙げている主な工事内容を見てみよう。

主な工事内容

金額はいずれも令和3年度の税込みの事業費です。

公共下水道 約24.9億円
  • 管更生
志登茂川処理区
  • 津北部地区(津北部第13処理分区など)
  • 河芸地区(上野処理分区など)
  • 安濃地区(曽根西処理分区など)
雲出川左岸処理区

津地区(津第5の1処理分区など)

雨水管 約8億9,000万円
  • 半田川田第1雨水幹線 令和2年度から4年度までの継続
  • 町屋第2雨水幹線 令和3年度、4年度の継続
雨水ポンプ場 約10億1,000万円
  • 半田川田ポンプ場(3号ポンプ) 令和3年度、4年度の継続
  • 天神ポンプ場(1号ポンプ)沈砂池など 令和2年度、3年度の継続

解説

女の子のコメント。これらの整備だけでもたくさんのお金や時間がかかるんだね。津市の下水道処理人口普及率は全国的にも低いって聞いたけど、どれくらい整備されたのかな。

先生のコメント。令和元年度末で、まだ50.6パーセントなんだ。全国平均は令和元年度末で79.7パーセント。

女の子のコメント。たくさんの工事費用がかかるけど、汚水処理施設や管路が完成しても、すぐに下水道使用料の収入はないんでしょ。

先生のコメント。雨水処理の財源は税金で賄われるけど、汚水処理施設は下水道使用料で運営しているから、利用が可能になった地区から順にみんなが早く接続して、施設を効率的に利用することが必要だね。 着工から約20年の歳月を要した志登茂川浄化センターの運用が平成30年4月にようやく開始されたから、重点的に志登茂川処理区内の整備を進めているよ。

雨水管・幹線工事の様子

雨水幹線は、大雨の時に道路側溝などから集まった雨水を河川へ安全に放流し、街を浸水の被害から守るための重要な水路です。 写真は、江戸橋二丁目(栗真町屋排水区)の工事の様子で、高さ2メートル、幅2メートルのボックスカルバートというコンクリート製の箱型暗渠を埋設している様子です。

汚水管・管更生の様子

老朽化した汚水管の修理や耐震化をする時は、内側を特殊な加工で改築する管更生工法を採用しています。道路を掘り返さず工事できるため、安価で短期間の施工が可能です。
老朽管を放置すると、ひび割れた所から雨水が混ざって汚水処理費用がかさむことにもなります。


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